2012年7月1日|カテゴリー:表装
今日ご紹介します和紙は「本美栖紙」です。
原料は「姫楮 」の樹皮を使います。
産地は奈良県吉野地方です。
特徴は胡粉(ごふん:貝殻 炭酸カルシウム)を混じて漉いています。
非常に 腰が柔らかく糊がなじみやすいく伸縮が少ないのが特徴です。
また、大きさが約2尺1寸×8寸程度の小さい紙です。
それを縦に喰先(くいさき)をしてつなぎ合わせ長い紙に加工し用います。
裏打ち個所は増裏打ちになります。
本紙・絹本・裂地は様々な厚みに異なり本美栖紙で厚み調整を行います。
増裏は
肌裏後、引干ししました本紙・裂地 に水を含ませ(水刷毛・噴霧器)よく伸ばし
古糊(精製水95%:古糊5%掛軸幅で異なります)を塗りシュロ刷毛で貼付け
打刷毛で叩き込みます。
打刷毛で叩く事で 和紙の繊維をからませまた、同時に肌裏後の固さを取り除く作用があります。
古い袈裟や着物を用い制作する場合は良い本美濃紙(極薄)を用いると仕上がりが良いです。
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