表具師・小渕博由の家系図ブログ

巻子本の紹介

2012年12月6日|カテゴリー:表装

巻子本「かんすぼん」と読みますが「けんすぼん」とも言います。
冊子形式が出来る以前からある図書 の装丁です。
奈良時代に 中国から伝えられ経巻や絵巻物「源氏物語絵巻」など
がございます。

仕様 や形式は掛軸とは異なり また。紙と紙・絹と絹をつなぎ際も
必ず右面が上になるように致します。
装飾用材には「雲母(きら)」「本金砂子」 「銀砂子」「絖」等を
用います。
部位名も玉池(ぎょくち)作品の天地にあたる部分
隔 水綾(かくすいりょう)作品の右部分や作品の間にあたる部分
表紙内側を「見返し」「袖」と言います。

下画像は本日修復を終えました江戸後期に描かれた春画です。
京都四条派 松村景文作 長さ7m80㎝

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